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キャンパスライフ

2024.12.01

聖徳大学、世界に挑む。 みんなの力で成し遂げた巨大モザイクアート、ギネス世界記録™達成!

みなさんこんにちは。
今回は、聖徳大学短期大学部60周年・大学35周年を記念して取り組んだ「巨大モザイクアート」が、2025年11月9日にギネス世界記録™として認定されたお話をご紹介します。卒業生や在学生、教職員、園児、小学生、高校生など、学園全体のみなさんが一緒になっておはな紙を丸め、65,340個のペーパーボールをパネルに貼り付けて完成させた、あたたかい気持ちのつまった作品です。
どのようにしてこの企画が生まれ、どんな思いや工夫が込められていたのか。制作の裏側や完成した時の感動などについて、聖徳大学短期大学部保育科の森岡紘子先生にお聞きしました。

― 最初から折り紙や桜紙を使う構想があったのでしょうか。

はい。私は短大保育科に所属しているのですが、聖徳といえば折り紙教育が長く受け継がれてきた歴史があります。卒業生の方にお会いすると、学生時代の“折り紙製作帳”を今でも大切にされている方が多いんです。

授業の中で桜紙(お花紙)に触れることも多く、その奥深さに驚かされていました。折り紙や桜紙なら、卒業生も在学生も、そして子どもでも参加できる。そこから「みんなで大きな作品を作れないか」という発想が生まれました。

― そこに「ギネスに挑戦」という発想が生まれたのですね。

実は、最初からギネスを狙っていたわけではありません(笑)。
「どうせなら、みんながびっくりするくらい大きなものを作れたら面白いよね」と話していたら、“世界一=ギネス”という言葉が自然と浮かんできて……。そのうちワーキングのメンバーが「ひょっとしたら、できるかも?」と前向きになり、挑戦の方向へ進んでいきました。

― 作品のモチーフは、どのように決まったのでしょうか。

偶然と必然が重なった、と感じています。

折り紙の先生から、丸めた桜紙で絵柄を表現する技法を教えていただき、「これなら子どもも参加できる」と可能性が広がりました。

さらに、本学には利根山光司先生の作品が多数あります。その中でも、**本学の第1号作品であり、ちょうど“60年前”に制作された《若さ》**があると知り、周年とつながった瞬間、「これしかない」と全員が一致しました。

ちょうど《若さ》の前で色の相談をしていた時期でもあり、不思議なくらい自然に決まったんです。

― 実際の設計は、どのように進められたのですか?

設計は、ワーキングの有川先生が担当してくださいました。
作品写真をモザイク化し、桜紙21色の色見本と照らし合わせながら、1マスごとに色を割り振っていくという膨大な作業です。

ギネス新規挑戦では“25㎡以上”という基準もあり、試作を重ねた結果、方眼入りの工作用紙が最適という結論に。28枚のパネルに分割して進める方法が確立しました。

― 制作期間「51日間」という区切りには、どんな理由が?

周年行事のスタートから聖徳祭(11月)のフィナーレまでを、ひとつの物語にしたかったからです。

周年行事で卒業生が最初のパーツをつくり、在学生が受け継ぎ、聖徳祭で完成させる。
「60年の歩みをつないでいく」象徴的な流れを形にしたかった。その期間がちょうど51日間でした。

完成の瞬間

「まず“綺麗だな”と思いました。もちろん《若さ》の持つ力もありますし、皆さんの思いが重なって、本当に美しい作品になったと感じました。“やったぞ!”という高揚感よりも、しみじみと『素晴らしい』という気持ちの方が大きかったです。」

ギネス認定の瞬間に立ち会えなかったことを「少し残念」としつつ、熱が入りすぎなかったからこそ自然体で作品に向き合えたのでは、と穏やかに語ってくださいました。

実際、作品を前にすると13色とは思えない奥行きがあり、背景を知らずに見ても“純粋に作品として強い”と感じる迫力があります。

「これは、聖徳だからできた企画でした」

話の流れの中で、先生はふとこう語られました。

「これは、聖徳だからできた企画だったと思います。」

その理由は、大きく二つでした。

① 積み重ねてきた“保育教育の実践”がアイデアを生んだ

「おはな紙を丸めて絵柄を作る手法は、幼児教育の現場で長年積み重ねてきた実践が土台にあります。幼稚園、大学の授業、卒業生……。ずっと受け継がれてきた技法が、周年企画に重なった。これは聖徳だからこそ生まれました。」

② 人が自然につながり、協力が広がっていく学園文化

「文学部の先生と仲良くなったり、音楽の先生に相談したり、制作面では学科長をはじめ多くの先生方が協力してくれました。学生実習も重なり、本当にいろんな方に助けていただきました。」

この経験を通じ、先生は強く感じたと言います。

「聖徳は、人と人のつながりが大きな力になる学園です。」

人と関わることが少し苦手に感じる高校生もいるかもしれない。
でも、つながった先で得られる温かさ・優しさ・エネルギーは、人と関わることでしか得られない。

聖徳には、その“人の力”がある。

先生の言葉には確かな実感がこもっていました。

最後に──受験生のみなさんへ

「大変な挑戦でしたが、たくさんの人の力を借りて乗り越えたからこそ、最後に“全然違う景色”を見ることができました。高校生の皆さんにも、ぜひ人とつながる楽しさを知ってほしい。聖徳には、それを受け止めてくれる人たちがいます。」

「これは世界初で、世界一なんです」と笑った先生の姿から、この挑戦が先生にとっても大切な財産になっていることが伝わってきました。


M.Y
都内在住。スポーツ大好き、食べるのはもっと大好きなアラサー女子。松戸の魅力をご紹介します!